石垣島から高速船で約15分。竹富島は、石垣島から日帰りでも気軽に訪れることができる小さな島です。
赤瓦の家並みや白砂の道、色鮮やかな花、透き通った海。
竹富島には有名な観光スポットがいくつもありますが、今回ご紹介したいのは、気になる景色を見ながら自転車をゆっくり走らせて島内を巡る旅。
筆者のお気に入りの景色と体験をご紹介します。
1. まずは「ゆがふ館」で、竹富島を知る
竹富港へ到着したら、最初に立ち寄りたいのが、港の近くにあるビジターセンター「竹富島ゆがふ館」です。
ゆがふ館では、竹富島の自然や歴史、祭事、伝統文化、島の暮らしについて、映像や展示を通して知ることができます。
館内で上映されている約7分間の映像は、これから島を巡る人にも分かりやすい内容。何も知らずに歩き始めるのと、島の歴史や文化を少し知ってから歩くのとでは、目に入る景色も変わってきます。
ゆがふ館も、映像を見てから島内を散策することを勧めています。

ゆがふ館入口に置いてある、竹富島に関するクイズラリーブックに挑戦。子供向きかと思いきや、難問が多く全問正解ならず。また来た時にチャレンジしたいと思います。
ゆがふ館で竹富島について少し学んだら、レンタサイクルを借りて集落へ向かいます。
竹富島ゆがふ館|基本情報
- 所在地:〒907-1101 沖縄県八重山郡竹富町字竹富2350
- TEL:0980-85-2488
- 開館時間:8:00~17:00
- 休館日:台風時
- 入場料:無料
- 公式サイト:https://taketomijima.jp/

2. レンタサイクルで、白砂の道と集落を巡る
竹富島の集落を巡るなら、レンタサイクルが便利です。
竹富島内には10件ほどのレンタサイクル店があり、予約をすれば竹富港から店舗まで送迎してくれるお店がほとんど。予約なしでも借りられますが、事前に調べておくと安心です。
白砂の道を自転車でゆっくり進むと、赤瓦の家並みや石垣、ハイビスカスやブーゲンビリアなど、竹富島らしい風景が次々と現れます。
集落を走っている途中には、赤瓦の建物がかわいらしい竹富郵便局も。旅の記念に竹富島らしい風景印を押したはがきを出すのもおすすめ。
目的地へ急いで移動するのではなく、気になる路地や建物を見つけたら少し寄り道してみる。そのくらいのペースが、竹富島にはよく合います。

3. 屋根の上のお気に入りシーサーを探す
集落を走っていると、赤瓦の屋根や門の上で、さまざまな表情をしたシーサーに出会います。
シーサーは魔除けとして家を守る存在ですが、竹富島のシーサーは表情豊か。凛々しく前を見つめているもの。少しとぼけたような、思わず笑ってしまう表情のもの。よく見ると顔つきや姿勢、色がひとつひとつ異なります。
竹富島のシーサーは、かつての瓦職人さんが廃材などを利用して作り、置き土産にして行ったことが始まりです。

竹富島の「おねがいシーサー」を知っていますか?
お祈りをしているかのように両手を合わせた小さなシーサーのことを言います。
竹富島の集落のどこかにいる「おねがいシーサー」を見つけると、願いが叶うといわれているそうです。
私は、ふらりと入った小道で偶然見つけることができました。集落を散策しながら、ぜひ探してみてくださいね。
※シーサーの写真を撮るときは家屋や敷地内へ入らないようにしましょう。

4. 「なごみの塔」から見た竹富島の集落
竹富島の集落の中心部にある「なごみの塔」。
なごみの塔は1953年に建てられた鉄筋コンクリート造の塔で、現在は国の登録有形文化財となっています。
なごみの塔からみた集落の街並みは竹富島を代表する風景のひとつであり、この風景も国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

ここでぜひ見てほしいのが、なごみの塔から見た1976年当時の集落の写真。
現在の風景と見比べてみると、変わったものもあれば、今も大切に残されているものもあります。
赤瓦の屋根や白砂の道を眺めながら、「この景色を島の人たちが守り続けてきたんだな」と思うと、竹富島への想いが溢れてくるようでした。
※現在、なごみの塔の塔上部は立入禁止です。

竹富島_1976年撮影_沖縄県公文書館所蔵
5. 島の祈りに触れる「西美崎御嶽」
竹富島を巡っていると、美しい町並みや海の景色だけでなく、島の人々が大切に守り続けてきた祈りの文化にも触れることができます。
竹富島では御嶽を「オン」と呼び、島の歴史や暮らしと深く結びついた神聖な場所として受け継いできました。
島の西側にある西美崎御嶽(イルミシャシオン)には、海の生き物を司る神が祀られ、海の恵み豊かなコンドイ浜から、島の人々の暮らしを見守っていると伝えられています。
私も 御嶽の外から静かに手を合わせ、旅の無事と、竹富島の美しい自然や景観がいつまでも守られていくことを願いました。
※御嶽に訪れる際は敬意を払い、拝所から奥には入らないようにしましょう。

6. 「やらぼ」で味わう、竹富島の昼ごはん
集落を自転車で巡ったあとは、そろそろお昼の時間。
集落の西方、喜宝院蒐集館のとなりにある「食事処 やらぼ」へ。
昭和47年創業のやらぼは、半世紀以上にわたり竹富島の食文化を支えてきた八重山そば専門店です。
今回いただいたのは、「野菜ソーキそば」。大きなソーキと、たっぷりの野菜が盛り付けられています。
まずはソーキをひと口。噛むとほろりとほどけるほど柔らかく、出汁を含んだお肉のうまみが口いっぱいに広がります。ストレート麺はつるりとして歯切れよく、コクがありながらも後味あっさりのスープによく絡み、気づけばあっという間に完食していました。
店内にはお座敷もあり、自転車で島を巡ったあとの疲れをゆっくりと休められる、落ち着いた空間でした。

食事処 やらぼ|基本情報
- 所在地:〒907-1101 沖縄県八重山郡竹富町字竹富107
- TEL:070-5589-6631
- 営業時間:11:00~16:00
- 定休日:水曜
- Google map:https://share.google/Hzk9vEvSGDCxa6wls
7. 昼食のあとは「おまもり塩づくり体験」
やらぼでお腹を満たしたら、まだ少し時間があったので、すぐ隣の「ふくぎ」へ。
ふくぎは、竹富島の海水を使った「おまもり塩づくり体験」ができるお店です。
まずは自転車で西桟橋へ向かい海水を汲み、お店へ戻ったら、その海水を土鍋に入れてくつくつと煮詰めていきます。
少しずつ塩ができていく様子を眺めながら、塩を入れるためのおまもり袋を作ります。袋の中には、出来上がった塩と一緒にお米や星の砂、沖縄で魔除けとして大切にされている「サン」を入れて。
一つひとつおまもりに込められた意味を知るうちに、これからずっと大切に持っていたい気持ちになりました。
竹富島の海水から作った、世界に一つだけの小さな「おまもり塩」。島で過ごした時間を思い出させてくれる、心に残る旅の記念になりました。

手づくり体験 ふくぎ|基本情報
- 所在地:〒907-1101 沖縄県八重山郡竹富町字竹富107
- TEL:070-1483-2364
- 営業時間:11:00~16:00
- 定休日:水曜
- 公式サイト:https://fukugi-taiken.com/
8. 「サバニ」に乗って、海から竹富島を見る
旅の最後は、伝統木造船「サバニ」で竹富島の海へ。
かつての沖縄や八重山で、漁や島々の移動に欠かせなかったサバニは、戦後エンジン船の普及とともに、少しずつ日常の海から姿を消していきました。
そんなサバニの文化や魅力を、現代のアクティビティとして受け継いでいるのが、「竹富島サバニツアーShu-kaji」です。

エンジンのないサバニに乗って聞こえてくるのは、船体の寄せる波の音と風の音、海鳥の声だけ。
さっきまで自転車で巡っていた島を海から眺めていると、自分も風や波、島の緑と同じように、この自然の一部なのだと思えてきました。
帆を渡る風の音や波の揺れ、潮の香りを感じているうちに少しずつ五感が整い、心の中にたまっていたものが静かにほどけていきます。
ただ海に身を委ねているだけで、心がすっとリセットされていくような時間でした。
風の向きや潮の満ち引きによって、サバニが進む場所も、その日に見られる景色も変わります。
その日の海に身を委ねる。そんな時間も、竹富島で過ごした一日の中で特に心に残る体験になりました。
シューカジのサバニツアーは、1回1組限定の完全貸切です。ほかのお客様を気にすることなく、大切な人とゆっくり竹富島の海を楽しめます。

竹富島サバニツアー Shu-kaji|基本情報
- 所在地:〒907-1101 沖縄県八重山郡竹富町字竹富1057
- TEL:070-7534-0843
- 営業時間:9:00~
- 定休日:なし
- 公式サイト:https://www.shukajitaketomijima.com/
- ※サバニツアーは完全予約制です。
9. 知って、歩いて、味わって。私が好きな竹富島
ゆがふ館で島の歴史や文化を知り、自転車で白砂の道を走る。
屋根の上のシーサーを探し、何げない島の日常に立ち止まる。
やらぼで島の食事を味わい、ふくぎでひと休み。最後はサバニに乗り、竹富の大自然を体感する。
有名な観光スポットを訪れるだけではなく、その途中で見つけた景色や、予定していなかった小さな発見も、この旅の大切な思い出になりました。
竹富島を訪れる際は、時間を詰め込みすぎず、自転車を止めたくなった場所で少し立ち止まってみてください。
ガイドブックには載っていない、自分だけのお気に入りの竹富島が見つかるかもしれません。

記事公開日:2026年8月20日